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倉敷市 塾 AEI若竹塾 寺西ブログ#5

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2022/07/05

天城高校2年生の今回の期末考査は、

 

New Treasure4の"The hero who refused to be a hero"

 

が範囲でした。

 

生徒たちと話していて、英語の語源学習について盛りあがったので紹介します。

 

ナチスドイツ時代、

 

ゲットーから子どもたちが脱出するのを命がけで助けた

 

Irenaという女性の物語です。

 

彼女は自分の命の危険も顧みず、延べ2500人もの子どもを救いました。

 

戦後彼女はインタビューに対し、

 

heroと呼ばれることに対してこう感じていたと明かしています。

 

Irena,however,didn’t see herself as a hero at all.

“The term ‘hero’ irritates me greatly”,

she said in an interview many years after the war.

 

ここで出てきた”term"という語、受験英語では重要な多義語としておなじみですね。

 

ターゲット1900には71番

 

システム英単語では多義語の章の14番

 

LEAPでは930番に登場します。

 

ほぼどの単語帳にも

「期間」

「用語」

「間柄」

「条件」

の4つの意味が載っています。

 

関係ないように見えて、実は全て共通点があります。

 

それは「終わり」=「境界」「枠組み」です!

 

「期間」は例えば学校の学期がいつから始まっていつ終わるかですね。

 

「用語」は、特に専門用語に当てはまりますが、ある用語の定義はここからここまでという枠組みがイメージできます。

 

「間柄」はどこまでが知人、どこまでが友人、どこまでが親友といった具合に、人と人との間柄にも線引があります。

 

「条件」は、契約書をイメージするとわかるように、どこまでが誰の責任か、金額、期間など枠組の確認そのものです。

 

このように1つの語源=概念から一見関係のない4つの意味が繋がります。

 

とここまで書いてきたことは、たとえばLEAPには載っていますが、

 

YouTubeで楽しく学べたら尚良しですね。

 

そこで「ゆる言語学ラジオ」というチャンネルがおすすめです。

 

英語や言語学についていつも楽しく学ばせてもらっています。

 

天城高2のクラスで一人だけ、このチャンネルを知っている生徒がいて嬉しかったです。

 

話を戻して、

 

termの意味がより立体的につかめたところで、

 

もう一度最初の英文を見てみましょう。

 

“The term ‘hero’ irritates me greatly”

 

Irenaさんに救われた子どもたちや、その物語を知って感銘を受けた人は、

 

「2500人を救った」「自分の命の危険も顧みなかった」=文句無しでhero

 

と定義しました。

 

しかしIrenaさん本人は、heroという語の定義の「境界線」が人とは違ったようです。

 

たしかに「2500人を救った」「自分の命の危険も顧みなかった」

 

しかし「もっと多くの子どもを救えたはず」「もっとうまいやり方があったはず」という要素を加味すると、

 

彼女にとって自身の行いはheroと呼ぶにはまだまだということでしょう。

 

heroというtermの意味範囲が常人より狭いのです。

 

heroという響きに苛立ちすら感じてしまう彼女の純粋な利他の精神に敬意を抱いてやみません。

 

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