倉敷市 塾 中学生・高校生:なぜ、勉強するのかについて、いろいろと考察してみました!・・・(中村ブログ)
2022/03/11
倉敷市 塾 AEI若竹塾 講師の中村です。
今日は、ある中学生から出た「なぜ、勉強しなければならないの・・・」といった素朴な質問に対して、様々な角度から検証してみたいと思います。
そもそも、「勉強」とは何か、この勉強という言葉の意味から確認してみたいと思います。広辞苑によると、勉強の定義は次のようになります。
- 精を出してつとめること。
- 学問や技術を学ぶこと。様々な経験を積んで学ぶこと。
- 商品を安く売ること。
この説明を読むかぎり、勉強とは新しいことを習得したり、熱心に努力したりといった行動ということがよく分かりましたね。
では、もともとの意味はどこからきているのでしょうか。言語史研究者によると、「勉強」は古代中国語に由来し、「励む」「無理強いする」といった意味だったみたいで、儒学の古典である「中庸」に「或勉強而行之(あるいは勉強してこれを行なう)」とあるそうです。そして現代日本語の「勉強」は、朱子学の入門書『近思録』にルーツがあり、江戸時代の日本でよく読まれたため、勉強が「自ら学問に励む」という意味で広まり、明治時代には一般的になったそうです。
少し難しい内容になりましたが、いろいろと調べてみるとおもしろいですね。
それでは、いよいよ、ここからが本題で、「なぜ、勉強するのか」といったことについて勉強の必要性に関する名言に触れつつ、「勉強する意味」を掘り下げていきましょう。
- 自由に発想するため
勉強することで、固定概念にとらわれず自由に発想できるようになります。
勉強は必要かという問いに対し、生物学者の福岡伸一氏は次のように語りました。
『人間は最初から自由にはなれないわけですね。自由とは、不自由を尽くしてみて初めて実感できること。だからまずは我慢して不自由な勉強をしてみることに意味があるのです。』
なるほど、勉強によって、自由になれるということですね。
- 人の役にたつため
2014年にノーベル物理学賞を受賞した天野浩氏は、勉強する理由について次のように語っています。
『なぜ勉強をしなければならないか、高校生の時まではわからなかった。しかし、大学の講義で工学とは人のためになる学問と聞いて以来、視野が拡がり、どんな学問も好きになり、何でも頭の中に入るようになった。』
以前、私も、どこかで「工」という字には、人(一)と人(一)をつなぐという意味があると聞いたことがあります。自分の役に立つかどうかではなく、その勉強はどう人の役に立つか考えてみると、勉強する目的が見いだせるかもしれませんね。
将来役に立つスキルを磨くため
勉強すれば、将来役に立つスキルが磨けます。
メディアアーティストの落合陽一氏によると、100歳まで人生が続くのが当たり前の「人生100年時代」では、学び続けるためのスキルを磨くことが大事なのだとか。
たくさん勉強した経験のある人のほうが、新しい物事を習得するのが得意で、覚えるまでの期間が短いとのこと。反対に学校の勉強を無意味だと考え、学習のトレーニングを怠れば、新しいことを身につけにくくなってしまうというデメリットがあるそうです。
人生を豊かにするため
「職業に役立たない勉強は必要ない」という意見がある一方、勉強は人生を豊かにするという考えもあります。興味を追求し続け、20世紀最大の科学者と呼ばれるまでになったアルベルト・アインシュタインは、次のように言いました。
『満足を得るために、人は自らの知力や芸術的な力を磨く機会を持たなくてはならない。』
「知力を磨く機会」とは、つまり勉強です。知らなかったことを理解し、できなかったことができるようになれば、人生はより満足度の高いものになるということですね。
如何でしたか。
勉強は人生を豊かにしてくれるということが分かりましたね。
無駄な勉強などありません。人生をより楽しむための「自分への投資」として、勉強をとらえ直してみては如何でしょうか。